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種(たね)ってすごい!

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Seeds 200 years old breathe again
Seeds which have been stored away since the time of George III have been persuaded into new life.( 19 September 2006, 23:08 GMT 00:08 UK)
ジョージ三世の時代から貯蔵されていた種に新しい生命の火が灯った.

Scientists from the Millennium Seed Bank, operated by the Royal Botanic Gardens at Kew, have induced seeds from three species to germinate.
キュー・ガーデンズで運営されているミレニアム種子銀行は3種類の種を発芽させた.

They had been brought to Britain from South Africa by a Dutch merchant in 1803, and were found in a notebook stored in the National Archives.
それらの種は1803年にオランダ商人によって南アフリカからイギリスに持ってこられたもので、国立公文書館で保管されているノートの中に発見された.

南アフリカの喜望峰から、数ヶ月から1年かけてイギリスにやってきて、その後はタワー・オブ・ロンドン(ロンドン塔)に200年弱、保管状態がよくなったのはここ10年でそれまでずーっとあまり良くない環境にあった、そんな種が芽吹いたこと非常に驚いている、と関係者は語っているそうな.

芽を出したのは3種類の種。Legume(マメ)とprotea(ヤマモガシ??)とacacia(アカシア)。どうやって発芽させたかというと、

The Cape region is regularly visited by fire, which is a signal to germinate. So scientists mimicked the effects of fire by chipping off the hard coats of some seeds, and bubbling smoke over others.
ケープ地方は定期的に山火事に見舞われていて、それが発芽のシグナルとなっている.そこで研究者はこの山火事の効果を真似て、硬い殻に傷をつけたり、煙の中に置いたりした.

それで32個の種のうちやっと3個が出芽したそうです。なかなか面白いですね.

でも200年前、という年数だけみると、もっとすごい記録があるんだそうで、アメリカでは500年前のハス、イスラエルでは2000年まえのマツの例があるそうです.

でもちょい待ち。

日本でもちゃんと記録があります。弥生時代のハス(2000年前)を発芽させなんと開花までさせた例があるのです.発芽させた大賀一郎博士(東京大学農学部教授)の名前をとって「大賀ハス」と名付けられています。今では日本のあちこちでその大輪が見れるようです.詳しくはこちらへ→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%82%AC%E3%83%8F%E3%82%B9

2000年もの間、生命の設計図が壊れずに残されている。なんだか悠久のロマンを感じてしまいます.

さて、話を戻して今回発芽に成功したこれらの植物をその後どうするのか?

When the plants are older, the Kew scientists plan to make genetic and genomic analyses, and compare the old plants with modern-day equivalents, perhaps showing how Cape species have changed and adapted over the last two centuries.
大きくなったら、遺伝的解析を行い、現在のマメやアカシアなどと比較することになっている.おそらくはケープ地方の種(しゅ)が200年の間にどのように変化して環境に適応していったのかが分かると思われる.

大事に育てて欲しいものですね。
by twotwothree | 2006-09-21 00:29 | science


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